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ソーシャルセクターのあらゆる人に開かれた国際交流型学び合いコミュニティを目指して〜日米ソーシャルイノベーションネットワーク開催レポート〜
ソーシャルセクターのあらゆる人に開かれた国際交流型学び合いコミュニティを目指して〜日米ソーシャルイノベーションネットワーク開催レポート〜
ソーシャルセクターのあらゆる人に開かれた国際交流型学び合いコミュニティを目指して〜日米ソーシャルイノベーションネットワーク開催レポート〜
本記事は、NPO法人ETIC.が運営するnote「ソーシャルイノベーションセンター」Dにて、2025年12月に掲載された記事を転載しています。元の記事はこちら。
こんにちは、ソーシャルイノベーション事業部の川島です。エティックでは国際連携の窓口を担当しています。
2025年は、エティックの国際連携にとって新たな契機となる年でした。
米日財団からの助成のもと、日米のソーシャルセクターの学び合いを目指す「Japan-U.S. Social Innovation Network(日米ソーシャル・イノベーション・ネットワーク)」(以下「JUSSIN」)を立ち上げ、現在その運営事務局を担っています。
本日は、新公益連盟と連携して10月に開催した、JUSSIN特別対面研修のコーディネート舞台裏をご紹介します。

JUSSINのはじまり
JUSSINは、NPO法人クロスフィールズ代表の小沼大地さんのご紹介で、アメリカのソーシャルセクターで活躍する日系アメリカ人のコスモ・フジヤマ・ガザナヴィさんにお繋ぎいただいたところから始まりました。
お二人がどのように出会われ、JUSSINの構想が生まれたのか、詳しくはエティックが運営するウェブメディア「DRIVEメディア」で取り上げています。
複雑さを増す社会構造や分断、既存アプローチの限界という課題に直面する米国ソーシャルセクターのリーダーたち──日米ソーシャルイノベーションネットワーク開催レポート(前編)
構想の実現にエティックの協力が欲しいとお誘いを受けたのが2024年の12月。そこから瞬く間に運営チームが組成、プロジェクトの実施計画が進んでいきました。
ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、ニューオリンズ、ロサンゼルスから5名の実践家が招かれ、日本のソーシャルセクター22団体から35名のリーダーが1泊2日をともにする学び合いの場が生まれました。
多様性を尊重し、アメリカのソーシャルインパクトリーダーと取り組んだ安心・安全な場づくり
私自身は、前職でもこうした国際交流型の学び合いをコーディネートする仕事に長らく携わっていました。
コロナ以降、国際交流のイベントが減って以来、日本国内で大型の国際プログラムを企画・運営する機会は初めてだったのですが、コーディネートを進める中でこの数年におけるアメリカ社会の変化を如実に感じる場面が何回かありました。
例えば印象に残ったことの一つに、アメリカ側のスピーカーは全員、自己紹介の際には毎回、ご自身のジェンダープロナウン(代名詞)を口頭で伝えていたことがあります。
「私の名前は○︎︎︎○︎︎︎○︎︎︎です。ジェンダープロナウンは『He/She/They』です」というふうに、自分で決めたアイデンティティを互いに尊重し合えるよう、冒頭から伝え合う会話が自然とされていました。
2020年以前に私が体験してきた国際交流の場では、こうしたジェンダープロナウンの積極的な自己表明を見かけた記憶はあまりなく、この数年の間にアメリカでは連邦レベルで同性婚の権利が認められ、ジェンダーの多様化が広く浸透したことを感じました。
また、アメリカ側のスピーカーが来日してからは、直前打ち合わせの場で、参加者間に存在しうる潜在的なパワーバランスについて丁寧に確認してくれたことも印象に残っています。
例えば、年齢やジェンダー、出身地といったわかりやすい違いに限らず、団体の創業年数、財務規模、創業代表か否か、英語の得意不得意など、参加者を取り巻く無意識の特権構造をひとつひとつ丁寧に紐解き、そこにいる全員が居心地よく参加できるよう意識を向けてくれました。
今回来日したアメリカのNPOリーダーたちは皆、分断が加速する社会の中で活動を推進することは容易ではないと困難を語りつつも、だからこそ目の前の一人を大切にしようという努力を体現していたと感じています。
日本側の参加者からは、「随所にきめ細やかな配慮が感じられた」というコメントもいただき、アメリカ側スピーカーの丁寧なコミュニケーションが安心安全の場を創出してくれたと感じました。

スピーカーたちと別れる前、最後の写真。安心安全の場から、深い友情とつながりが生まれました
ソーシャルセクターのより開けた国際交流を目指して
今回のプログラムの事後アンケートで、「これまでに類似の国際プログラムまたは日米交流の機会に参加したことはありますか?」という質問をしたところ、80%の日本側参加者が「いいえ」と回答しました。
日本国内ではソーシャルセクターの数そのものが少ないことに加え、取り組む活動は国内イシューであることが多いために、国を超えた学び合いの機会は限られていると思います。
こうした事情を考慮し、今回のプログラムでは全日程、通訳者によるサポートを取り入れることで、英語への親しみの度合いに関わらず、あらゆる人が情報にアクセスし関係を育める工夫を凝らしました。
参加者からは「言葉の壁を全く感じずに参加することができた」「代表レベルは国際的な機会があるが、それ以外のメンバーは限られている」といった声もいただき、「インクルーシブでアクセシブルな国際交流」を少しでもソーシャルセクターで実現できたのであれば、嬉しく思います。
エティックでは今後も、社会起業家や地域課題に取り組むNPOの方々向けに、国際的な学び合いの機会をより多く届けていきたいと考えています。ぜひ多くの方にこうした機会にご一緒いただければ幸いです。
本記事は、NPO法人ETIC.が運営するnote「ソーシャルイノベーションセンター」Dにて、2025年12月に掲載された記事を転載しています。元の記事はこちら。
こんにちは、ソーシャルイノベーション事業部の川島です。エティックでは国際連携の窓口を担当しています。
2025年は、エティックの国際連携にとって新たな契機となる年でした。
米日財団からの助成のもと、日米のソーシャルセクターの学び合いを目指す「Japan-U.S. Social Innovation Network(日米ソーシャル・イノベーション・ネットワーク)」(以下「JUSSIN」)を立ち上げ、現在その運営事務局を担っています。
本日は、新公益連盟と連携して10月に開催した、JUSSIN特別対面研修のコーディネート舞台裏をご紹介します。

JUSSINのはじまり
JUSSINは、NPO法人クロスフィールズ代表の小沼大地さんのご紹介で、アメリカのソーシャルセクターで活躍する日系アメリカ人のコスモ・フジヤマ・ガザナヴィさんにお繋ぎいただいたところから始まりました。
お二人がどのように出会われ、JUSSINの構想が生まれたのか、詳しくはエティックが運営するウェブメディア「DRIVEメディア」で取り上げています。
複雑さを増す社会構造や分断、既存アプローチの限界という課題に直面する米国ソーシャルセクターのリーダーたち──日米ソーシャルイノベーションネットワーク開催レポート(前編)
構想の実現にエティックの協力が欲しいとお誘いを受けたのが2024年の12月。そこから瞬く間に運営チームが組成、プロジェクトの実施計画が進んでいきました。
ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、ニューオリンズ、ロサンゼルスから5名の実践家が招かれ、日本のソーシャルセクター22団体から35名のリーダーが1泊2日をともにする学び合いの場が生まれました。
多様性を尊重し、アメリカのソーシャルインパクトリーダーと取り組んだ安心・安全な場づくり
私自身は、前職でもこうした国際交流型の学び合いをコーディネートする仕事に長らく携わっていました。
コロナ以降、国際交流のイベントが減って以来、日本国内で大型の国際プログラムを企画・運営する機会は初めてだったのですが、コーディネートを進める中でこの数年におけるアメリカ社会の変化を如実に感じる場面が何回かありました。
例えば印象に残ったことの一つに、アメリカ側のスピーカーは全員、自己紹介の際には毎回、ご自身のジェンダープロナウン(代名詞)を口頭で伝えていたことがあります。
「私の名前は○︎︎︎○︎︎︎○︎︎︎です。ジェンダープロナウンは『He/She/They』です」というふうに、自分で決めたアイデンティティを互いに尊重し合えるよう、冒頭から伝え合う会話が自然とされていました。
2020年以前に私が体験してきた国際交流の場では、こうしたジェンダープロナウンの積極的な自己表明を見かけた記憶はあまりなく、この数年の間にアメリカでは連邦レベルで同性婚の権利が認められ、ジェンダーの多様化が広く浸透したことを感じました。
また、アメリカ側のスピーカーが来日してからは、直前打ち合わせの場で、参加者間に存在しうる潜在的なパワーバランスについて丁寧に確認してくれたことも印象に残っています。
例えば、年齢やジェンダー、出身地といったわかりやすい違いに限らず、団体の創業年数、財務規模、創業代表か否か、英語の得意不得意など、参加者を取り巻く無意識の特権構造をひとつひとつ丁寧に紐解き、そこにいる全員が居心地よく参加できるよう意識を向けてくれました。
今回来日したアメリカのNPOリーダーたちは皆、分断が加速する社会の中で活動を推進することは容易ではないと困難を語りつつも、だからこそ目の前の一人を大切にしようという努力を体現していたと感じています。
日本側の参加者からは、「随所にきめ細やかな配慮が感じられた」というコメントもいただき、アメリカ側スピーカーの丁寧なコミュニケーションが安心安全の場を創出してくれたと感じました。

スピーカーたちと別れる前、最後の写真。安心安全の場から、深い友情とつながりが生まれました
ソーシャルセクターのより開けた国際交流を目指して
今回のプログラムの事後アンケートで、「これまでに類似の国際プログラムまたは日米交流の機会に参加したことはありますか?」という質問をしたところ、80%の日本側参加者が「いいえ」と回答しました。
日本国内ではソーシャルセクターの数そのものが少ないことに加え、取り組む活動は国内イシューであることが多いために、国を超えた学び合いの機会は限られていると思います。
こうした事情を考慮し、今回のプログラムでは全日程、通訳者によるサポートを取り入れることで、英語への親しみの度合いに関わらず、あらゆる人が情報にアクセスし関係を育める工夫を凝らしました。
参加者からは「言葉の壁を全く感じずに参加することができた」「代表レベルは国際的な機会があるが、それ以外のメンバーは限られている」といった声もいただき、「インクルーシブでアクセシブルな国際交流」を少しでもソーシャルセクターで実現できたのであれば、嬉しく思います。
エティックでは今後も、社会起業家や地域課題に取り組むNPOの方々向けに、国際的な学び合いの機会をより多く届けていきたいと考えています。ぜひ多くの方にこうした機会にご一緒いただければ幸いです。